「ネコノミクス」は、猫に関連する商品やサービスが経済に与える影響を指す言葉。エルゴノミクスとかレーガノミクスとかアベノミクスとは直接の関係にない。
少子高齢化や単身世帯の増加から、ペットを家族の一員として迎える人々が増えているのは皆さん知っての通り。その中でも、猫は飼育の手間が少なく、都市部の集合住宅での生活にも適しているため、特に人気が高まっている。こうした社会状況が「ネコノミクス」の発展を支える基盤か。
猫に関連する経済活動にはさまざまな側面がある。ひとつにはペット関連市場の拡大である。猫用フードや玩具、衣類、家具といった多種多様な商品が登場し、特に高級志向の商品やデザイン性の高い製品が注目を集めている。また、猫をテーマにした書籍や映画、テレビ番組の制作が活発化しているほか、SNS上での猫の動画や写真が人気コンテンツとなり、エンターテインメント業界にも大きな経済効果をもたらしている。今まで別に猫に関係のないコンテンツに猫を登場させるだけの作品はやめてもらっていいですか?
さらに、観光業にも影響を与えている点が注目に値する。猫が多く生息するいわゆる「猫島」や、猫をテーマにしたカフェは観光スポットとして人気を博している。たとえば、愛媛県の青島や宮城県の田代島は、猫好きにとっての聖地として知られ、これらの地域では観光客の増加が地域経済の活性化につながっている。あまりペイしているとは言えないケースも有る。
「ネコノミクス」は経済的な側面だけでなく、社会的な影響も。猫好き同士の交流を通じて、新たなコミュニティが形成され、地域社会のつながりを深める役割を果たしている。また、猫との触れ合いが高齢者や子どもたちの精神的な癒しとなり、動物介在療法の一環としても活用されている。猫カフェなどでの触れ合いがストレス軽減や心の安定に寄与するとの報告もあり、福祉の分野でもその可能性が注目されている。
一方で、課題も少なくない。猫ブームの影で、飼育放棄や野良猫の増加といった問題が顕在化している。これに対応するためには、適切な飼育環境の提供や避妊・去勢手術の推進が必要である。また、「ネコノミクス」を一時的なブームで終わらせることなく、市場として定着させるためには、消費者教育や業界全体での品質向上が重要である。猫も人間も環境さえ揃えば倍々ゲームで指数関数的に増える。だって生物だもの。1950年代で約25億人→2000年約61億人→2023年約80億人。おおっと、生物に限らず、物事がその限界まで膨れ上がるというのはよくあること。
公務員の仕事が予算の枠内で膨れ上がる現象は「パーキンソンの法則」とイギリスの歴史学者・政治学者であるシリル・ノースコート・パーキンソンが提唱、公務員や官僚の仕事が本来の必要性とは関係なく、割り当てられた予算や時間に応じて増大する傾向があることを指す。仕事は利用可能な時間を埋めるまで膨張し与えられた時間やリソースに応じて、業務が拡大していく。官僚組織は自己増殖し上司が部下を増やしたり、新しい部署を作ることで、自らの組織を拡大させる。この現象は、公的機関だけでなく、企業やその他の組織でも見られるが、特に予算が硬直的に確保される公務員の世界で顕著になると言われる。パーキンソンの法則は、効率性を求める際の警鐘として引用されることが多い。ってと関係ないな。人間でも猫でも仕事でもねずみ算式に増えるということだ。
この人は別格
『岩合光昭の世界ネコ歩き』は、動物写真家・岩合光昭氏が世界各地を訪れ、現地の猫たちの姿を撮影・紹介するNHKのドキュメンタリー番組である。2012年に放送が開始され、以降、視聴者から高い支持を得ている。番組は、猫たちの日常や人々との関わりを通じて、その土地の文化や風土を映し出す構成となっている。岩合氏の温かい視点と美しい映像が特徴。
番組の制作にあたり、岩合氏は各地の猫たちとの信頼関係を築くことを重視しているとのこと。猫たちの自然な姿を撮影するため、長時間にわたり現地に滞在し、猫たちの生活リズムや習性を観察。その結果、猫たちのありのままの姿を映像に収めることができるとのこと。また、番組では猫たちだけでなく、彼らと共生する人々の生活や文化も紹介され、視聴者に多面的な視点を提供している。
岩合氏は、1950年11月27日、東京生まれの動物写真家である。その作品は、野生動物の息吹を感じさせるものとして高く評価されており、『ナショナル ジオグラフィック』誌の表紙を2度飾った。
近年では、ライフワークともいえる猫の撮影に力を注いでおり、『岩合光昭の世界ネコ歩き』はその集大成ともいえる作品であるとのこと。また、映画監督としても活動しており、2019年には『ねことじいちゃん』、2021年には『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族』を手がけている。
エルゴノミクス
エルゴノミクスとは、人間工学とも呼ばれる学問分野であり、作業環境や製品設計を人間の特性や能力に適合させることを目的とする。この概念は、快適さ、安全性、生産性の向上を目指している。たとえば、オフィスチェアやキーボードのデザインは、長時間の使用による疲労や健康被害を軽減するためにエルゴノミクスの原理に基づいている。エルゴノミクスは、労働環境だけでなく、医療、スポーツ、交通機関など幅広い分野で応用されている。人間と道具、環境の相互作用を最適化することで、より良い生活環境を提供することがその本質である。
レーガノミクス
レーガノミクスは、1980年代にアメリカのロナルド・レーガン大統領が推進した経済政策の総称である。この政策は、減税、規制緩和、政府支出の抑制、そして金融政策の引き締めを主軸としていた。レーガノミクスの目的は、供給側経済学に基づいて経済成長を促進し、インフレと失業を同時に解消することだった。結果的に、短期的な経済成長と株式市場の活性化をもたらした一方、所得格差の拡大や財政赤字の増大といった問題も引き起こした。
アベノミクス
アベノミクスは、日本の安倍晋三元首相が2012年に開始した経済政策の名称である。この政策は、「三本の矢」と呼ばれる大胆な金融緩和、機動的な財政政策、成長戦略の実行を柱としていた。主な目的は、デフレからの脱却と経済成長の再生であった。金融緩和により円安が進み、輸出企業の収益が改善したが、消費税増税の影響もあり個人消費の低迷は続いた。アベノミクスは賛否両論を呼び、一定の成果と課題を残した政策である。御冥福。
最初の2本の矢は政官でやることだけれども、3本目の成長戦略はアメリカさんも苦労していたようで。
ミクス?
「ミクス」という言葉は、英語の “mix”(混ぜる、組み合わせる)から来ており、さまざまな政策や要素を組み合わせた施策を表す際に使われることが多い。経済政策や戦略の名前として用いられる場合、特定の人物やテーマに由来する造語として使われるのが特徴。