人間は、空間の把握、時間の把握、人間と関わることはいつもやっている。
いつも接している、身近によくあるものについては人間は理解が早い。
ずっと経験値が溜まっていて、
日常当たり前のように使っているものを
理解に流用しているわけだ。
だから、
- 図示
- 色々なものの形、それらの性質、位置関係etc. について、私達はよく知っている
- 動きのあるもの
- 繰り返しのある動き、すこしずつ変化して急激に変わるetc. のパターンなどを私たちはよく知っている
- ストーリー仕立ての説明
- 私たちは、ストーリーのパターン、ストーリーの読み方、作り方についての知識を持っている
- 擬人法
などが理解を促進させるために使われる。
あとは、有目的なことは理解しやすい。
特に、
衣食住、安定(健康他)、コスト、安楽、娯楽
に最終的にたどり着く目的は理解されやすい。
トランプゲームなんかは、比較的抽象的なルールでできているけれども、
駆け引きや、勝ち負け、どういう状態から始まってどう終わるか、
というような部分では、結構日常生活で使う概念を流用して理解することができる。
でも、これら日常的な経験から学べることに頼りすぎるのは間違いの元。
時間・空間・人間関係で培った知識が効かないところもある。
数学はその最たるものだ。
数学が苦手な人がやってしまうマズい癖は、分からなくなったら日常の知恵をテキトウに流用してしまうことだ。
常識的に分かりやすいものとは何か=時間・空間・人間関係+目的
とすると、
常識的には分かりづらいもの=時間・空間・人間関係+目的といったものから外れたもの
だから、難しいことにあたったら、常識で何とかしようとしなければよい。
これら常識の流用ではなく、理解しようとしている分野での知識・方法・知恵を蓄えれば良い訳だ。
数学以外にも、日常から学んだことの流用のミスはある。ちょっと例を挙げてみよう。
例えば、上下、長短というのは空間由来の概念で、距離の概念だ。
しかし、どんなものにも距離が使えるかというと、そうではない。
例えば、優劣は一意的には決まらない。
#比較する方法の設定方法はイロイロある。A君とBさんを比較する方法はイロイロあるだろう??
もう一つ間違いを挙げておくか。
「キリンは高いところの葉っぱを食べたいから首が伸びた」
生物の進化がこんなことで起こるか??
葉っぱを食べたい欲求が進化を引き起こすか??
さらに例を挙げるか。
「肝臓は毒物を分解するためにあります」
肝臓は毒物を分解するが、人体は目的を持っているのか??
#分かりやすいことは、正しいことを意味してはいない。注意。