目一杯混沌と格闘して、這いずりながらも生を得た人間。<ちなみに私はそちらの方が好きだ>。苦しい中で曲がりながら、磨り減りながら緩みながら弛みながら、だらしなく、迷惑に、温情を時に持ち、実際には大して意味のない虚業で食いつなぐ。でも何とか生きる。これが人の真の姿だ。
こども好きの人間の中に、子供の純粋さに触れられることが素晴らしいという言い方をする人間がいるが、子供の姿は真の人の姿ではない。
人にとってのこの世の本質は苦だ。荒れ地だ。人の生は荒れ地にへばりつくように立つ掘っ立て小屋だ。アスファルトを割って生え、金網を飲み込んで伸び、枝を伐られたねじ曲がった木だ。
苦しみに対して、小さく限られた力を持って何とか立つ姿。それが人の姿だ。
それに目を伏せている、過保護を促進している奴は、楽園を作って子供をそこに投げ込もうとする奴は、何か考えがあってやっているのか。
今の子供に足りないものは、それだ。子供にそこそこの荒れ地を提供しなかったのだ。フワフワしていたり、増長するのは、そもそも力を尽くしてもなんとかかんとかするのが難しいという状況を子供から奪ったせいだ。
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